2018年2月 1日

2017年度 卒業論文発表会

実験心理学研究室のよしだです。

新設された国家資格「公認心理師」の話題でもちきりの心理学界隈ですが,心理学という学問は実践応用だけでなく,そのための基礎となる「研究」を大切にする伝統をもっています。

そして,学生たちが4年間の学びの集大成として,各自で行った研究を発表する場が卒業論文発表会なのです。

社会臨床心理学科の発表会はポスター発表形式。場所は学生会館1階のホール。
3年生と4年生が全員参加のイベントなのですが,2年生の姿も結構見られたのがうれしい。授業が終わって帰ろうかという1年生も通りがかりに見つけて見物してくれました。

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最近思うことは,結構,しっかりした研究が増えてきたなということ。発表を聞いていて,楽しめる!

学生はもちろんでしょうが,研究を指導する先生たちもさぞかし苦労したのでしょうねぇ~。


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私の研究室でも,ゼミ生たちと一緒に楽しく苦労してきましたよ。
特に今年は,「そんなことできるか~!」と,普通はあきらめるようなテーマにも全開で挑戦!
この挑戦の無謀さは,全国のどの大学の心理学研究室にも絶対負けてないと思う (^^;)...それが吉田ゼミ!


そのひとつは「VR」(バーチャルリアリティ,仮想現実)の活用。

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ゼミの研究のひとつ(岡﨑・古山研究)では,月が地平線近くでは大きく見えるという「月の錯視」の研究を行いました。
月の錯視(錯覚)は写真には写らないことが知られているのですが(地平の月も写真では小さく見える),VRがもたらす仮想の世界では...錯視が生じるのです!

研究のために作ったのが下(↓)のビデオの世界です。

仮想の世界なので月が2つあります。それを心理実験で大きさを変えながら,錯覚の程度を測るのです。
昨年のオープンキャンパスや大学祭でも展示していたので,ご覧になった人もいるかもしれません。
実験では飛ぶことはしませんが,VRの世界では,高さの距離も実際よりも高く知覚されるので,飛ぶと足がすくみます (^^)。


もうひとつの挑戦は,心理実験のツールとしての「擬人化エージェント」(アンドロイド)の開発。

コンピュータが人と接するインタフェースの部分に,人の形をしたものを使うことがあります。例えば,銀行のATMの画面などで銀行員さんのイラストがお辞儀していたりするのを見たことがある人は多いでしょう。
こんなキャラクタを工学分野では「擬人化エージェント」といいます。これがあると,コンピュータ臭さが減って,ユーザーが親しみをもちやすくなるのです。
究極のエージェントは「アンドロイド」かな。

私のゼミでは,視線や表情を使った感情コミュニケーションができるエージェントの開発にチャレンジしたのです。それは,そのエージェントを,人のコミュニケーション行動や感情理解を研究するために使おうという発想によるものです。

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ある研究(岸川・藤村・森重研究)では,ユーザーのコンピュータ画面操作に対して,エージェントが笑顔を振りまくと印象がすこぶるよくなることを見出しました。しかも,その効果は男性よりも女性で顕著でした。その一方で男性は,エージェントの笑顔に気がとられて,画面操作のスピードが遅くなっていました。
コンピュータなのに,笑顔で愛想を振りまくと,人はしっかりその影響を受けるようですね。

また,別の研究(齊藤・藤永研究)では,VR(仮想現実)の世界でエージェントに出会うと,人はそれに対してパーソナルスペースを維持しようとすることがわかりました。
パーソナルスペースとは,人間同士がそれを超えて距離が近くなると,不快に感じてしまう空間のことです。
モノに対してパーソナルスペースを感じることはないので,人はエージェントに対して,人間として接していたことを意味します。

そんな私たちが作ったエージェント,まだ開発途上なのですが,下(↓)のビデオでご覧いただければと思います。マウスの操作に対して,まるで生きているみたいに反応します。人によっては,ちょっと"コワイ"見え方をするかもしれませんが,これはロボット工学で「不気味の谷」といわれる現象です。この谷を越えるのが難しい。我々の脳は,これは人間ではない!...と敏感に察する能力をもつのです。


秋に学生たちとこのエージェントを使った研究を発表した学会で,他大学の研究者から「こりゃまたとんでもないものを作りましたねぇ~」と,褒められているのか,呆れられているのかわからないようなコメントをいただきましたが (^^;),研究をやっていると,そこには「遊び」と「勉強」の区別なんかありません。

遊びのようでいて,勉強が必要だし,勉強したことが活きて遊びのように斬新で魅力的なアイデアが生まれる。そしてそんなイキイキとした学びの過程を通して,純粋に「人間ってすごい! 人間っておもしろい!」と思える。これも「心理学」のおもしろさ。

今年もチャレンジは続きます。

(吉田弘司)

進路を考える

社会臨床心理学科では,1年次の初年次セミナーから,2年次の社会臨床心理学,3年次の社会臨床心理学演習と,将来の進路について考える機会を与える授業をもっています。
今回は,そこからの1コマを紹介します。


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インターンシップ報告会

昨年,企業等にインターンシップに出かけた3年生が,1年生・2年生にインターンシップでどのような研修を行ったのか,事前準備はどのようなことが必要なのかなど,話をしてくれました。


大畑さんは,インターンシップ先で体験させてもらった研修プログラムを実例を踏まえながら紹介してくれました。最近は,グループ内に人材育成を専門にする会社をもつなど,充実した研修プログラムをもつ企業も増えつつあります。話を聞くと,大変丁寧な研修をしていただいたようです。自身の就職活動を前に,よい経験ができたのではないでしょうか。

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谷山くんが参加したのは,公務員職のインターンシップ。初日いきなりの失敗談に,彼の実直な人柄が見えました。彼のいいところです。

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「最初は何も考えずに参加したんですよ」と話すのは上戸さん。彼女はインターンシップ先からの評価が大変高かったのですが,初日から意識を切り変えて積極的に行動した結果だということがわかりました。その現場適応力がすごい!

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誰もに言えること...一歩外に踏み出すことで世界は広がります。
1・2年生は今年,ぜひチャレンジしてみてください。


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就職活動報告会

4年生からは,就職先を決定するまでにどのような活動をしたのかを紹介してもらいました。


正岡さんは,その積極的なキャラを活かして短期決戦で早期内定を獲得しました。

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岡﨑さんは,いろいろな企業への活動を経て,最終的には出身地の総合病院の事務系総合職に決定。面接で自分を印象づけるために考えた紙芝居を使った自己アピールなどを紹介してくれました。

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就活前にすべきこと,その1「単位をちゃんと取って,遊びまくる!」で始まった弥重さんの就活体験談...ですが,その話には就職活動だけでなく社会人として生きるためのポイントが満載! 素晴らしかった。

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就職活動に正解はありません。それぞれが自分という素材を活かしながら,自分に向いた進路を求めて,自分なりに精一杯の活動をしたことで,内定を勝ち取ったのだなと思いました。


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卒業生の話

そして,卒業生たちも大学に来てくれて,後輩にエールを送ります。


精神科病院で臨床心理士として働く峠さん。病院で心理士として働く毎日がどんなものかを紹介してくれました。国家資格である公認心理師が誕生したことにより,心理職の広がりが一層期待される今年以降。学生たちは興味津々に耳を傾けていました。

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民間企業を代表して来てくれたのは筒井さん。転職をした話も含めてアツく語ってくれました。上司に言われたことをやるだけではおもしろくない。どんな会社でもそこで「自分の居場所」をつくる。でも,仕事って,学生時代に培った「人と仲良くする」の延長なのです...という話がとても印象的でした。

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公務員職では,広島県警から板本さんが来てくれました。県警初の女性自動車警ら隊員である板本さん。自分の体験談をはじめ,学生があまり知らない警察のいろいろな仕事を紹介してくれました。

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進路に関しては,私たち教員が話をしてもピンと来ない学生も多いでしょうが,同じ学びを経験した先輩が話をしてくれると,学生たちも自分を重ねて見てくれるようです。

大学の4年間はひとつの通過点にすぎません。
その先を見据えて大学生活を過ごしてほしいなと思います。


先輩のみなさん,どうもありがとうございました。

(吉田弘司)

2017年12月29日

宝さがし ~The Treasure within~

「このビデオ,ネットに上げてもいいですか? Sちゃんの名前入っているんですが...。」
「えぇ,もちろんいいですよ~(笑)。」

ずっと以前にOKを得ていながら,忙しくしていてアップできていなかった動画。私がゼミ生とやっている研究活動の一場面ですが,そのスピリットを伝えてくれるとても大切にしているビデオ。
今年8月,京都で行われた日本小児看護学会のテーマセッションでも使わせていただきました。

Sちゃんは,手足に障害があって積み木をもって遊んだり,走り回ったりができません。言葉も話せません。
そのSちゃんにゲーム用の視線センサを使ってゲームをしてもらいました。見えにくいけど,真ん中にある地球が自分。周囲から隕石が降ってくるので,それを「見る」ことでやっつけるというシューティングゲームです。

もう1年以上前。こども療育センターの二葉園でのこと。
周りにはお母さまと小学生のお姉ちゃん,施設の言語聴覚士さんと私,そしてうちのゼミ生たちがスマホで撮影。

ご覧いただけますでしょうか。
ボリュームを少し上げてください。ビデオ中の「音声」を聞いていただきたいのです。


その場にいる全員の口から思わず何度も出ている言葉に気づきましたか?


「すごい!」「すごい,すごい!!」という言葉。

その場に居合わせた皆が,Sちゃんがもつ可能性を見つけた瞬間です!


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Sちゃんは,私のゼミにとっては大切な研究パートナー。今年から,Sちゃんのおうちに視線センサをつけたパソコンを置かせていただいて,私たちが開発したプログラムなどいろいろ試していただいています。

下のビデオは,年明けのテストに向けて,ゼミ3年生と開発中のプログラム。波紋のように見えるのが視線です。
私たちは,Sちゃんのような障害をもった子どもたちに,視線を使った文字や言葉の学習をサポートしようと考えているのです。



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「まるで宝さがし。」

子どもの成長・発達を支援するために,実験心理学や知覚・認知心理学を専門とする我々にできることはないか...。たとえ障害があっても,子どもができる行動の中で成長の足がかりとして使えるものはないか...。いつも考えながら感じます。

そして,探せばちゃんと見つかるんですよ! ...お宝は! (^o^)


今年は,近所の高齢者施設「神田山長生園」とも連携させていただいて,デイサービスで月に1回の脳トレゲームコーナーを開催させていただきながら,お年寄りの皆様とも宝さがしを始めました (^^)。

宝さがしを始めて気づいたこと...もう,老化する一方だと思っていた自分の中にも,まだ気づいていなかったお宝が,たまに見つかること。

ゼミ生たちと一緒に,ときに無謀(?)とも思える研究や活動にチャレンジしているのですが,これが発見に満ちていて,おもしろい!


学生を育てる役割なのに,こちらも育てられている...。


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実は,このような宝さがしは,私たち教育に携わる人間がもつべき基本的視点なのです。


20年あまり前,21世紀を迎えるにあたって,ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)は新たな教育や学習のあり方についての提言を行いました。

そのときの報告書のタイトルが,「学習―秘められた宝―(Learning: The Treasure within)」。
人が内に秘めた宝を見つけ出すことこそ,教育と学習の役割というのです。


どうすればお宝が見つかるのでしょう。
報告書では,以下の4つの学びが大事だと述べられています。


 知ることを学ぶ(learning to know)
 為すことを学ぶ(learning to do)
 共に生きることを学ぶ(learning to live together)
 人として生きることを学ぶ(learning to be)


大学で勉強して,それを地域で活かして,お互いに助け合って,人として生きる。
なんとまぁ...,今,僕らがやっていることじゃないですか~ (^^)。


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さて,そんなこんなで,あなたにも大切なお宝が見つかったとします。

それを人にあげちゃいますか?

モノならば,人にあげたら,なくなりますが...,心の中に見つけたお宝は,人にあげても,なくならないんですよ。
むしろ,あげればあげるほど,増えていく。


今日,12月29日,学生とやっているボランティアサークル「ひよこ」の活動に対する,たぶん今年最後だろうお礼のメールが私のもとにやってきました。


 得たものなのに,あげてもなくならない。
 使っても,使っても,すり減ることさえない。
 だから,人とのかかわりの中で,皆が与え合える,もらい合える。
 そして,そうやって身につけた宝は,人として生きるときに...輝きを増す!


そんな宝があるからこそ,宝さがしはやめられません。


皆さまにすばらしい宝が見つかりますよう。
どうぞよい年をお迎えください。

(吉田弘司)

2017年10月31日

比治山祭での学科展示

10月21日(土),22日(日)に比治山祭があり,本学科では学科展示を行いました。
いつもの通り,学科フェローのみんなが準備から当日の運営まで,すべてやってくれました。


心理テストのコーナーでは,性格テストのほかに,恋愛チェックやストレスチェックもありました。
フェローのメンバーが優しく詳しく解説してくれていました。

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そして,こちらはゲームコーナー(?)。
手を振って,手から飛び出した風船をぶつけ合う風船割ゲーム。
笑顔を向けると笑顔度に応じてディスプレーの「しずくちゃん」も笑顔を返してくれる笑顔メーター。
そのほか,バーチャル・リアリティを使ったゲームなど。
これらは,ただ楽しいゲームとして作られたわけではなく,障がいをもつ人たちの支援や,その研究のために開発されたものです。
つまり,楽しみながら心理学を体験できる,というわけです。

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今年の比治山祭は台風の影響で2日とも天気が悪く,来場者も少なめでした。
それでも,地域の方々だけでなく,本学科への入学を希望している高校生や,本学科学生の高校時代の友だち,さらには小学校からの友だちなど,さまざまな人たちとの出会いがありました。

フェローの皆さん,お疲れさまでした。
(一円禎紀)

2017年9月12日

ICTフェスティバルin広島

よしだ@実験心理学研究室です。

2つ前の記事で紹介しましたが,9/9(土)~9/10(日)の2日間,東京のNPO法人「ICT救助隊」のイベント「ICTフェスティバル in 広島」を開催してきました。


ICTとは「情報コミュニケーション技術」のこと,難病支援ICTは,ALS(筋萎縮性側索硬化症)などの難病や重度の障害のためにコミュニケーションができない方たちを支援するコミュニケーション医療の最前線なのです。
しかし,現在はまだ,そのような技術があることを知らない医療関係者や支援者も多いので,ICT救助隊は全国各地で先端技術を紹介するイベントを開催しています(前の記事で触れた小児看護学会で京大医学研究科と行ったテーマセッションも同じ目的の活動です)。


今年の開催地はここ広島! 広島で障害児者の支援活動を行っているmiyasuku(「みやすく」は広島弁で簡単・容易にという意味で,障害をもつ方たちの日常をより簡単にしようと活動しています)でフェスティバル実行委員会を構成して準備を行ってきました。

そして,私のゼミも,このmiyasukuの主要メンバーなのです。

...というわけで,フェスティバルの運営ボランティアは,私のゼミ生と私が顧問をするボランティアサークル「ひよこ」に在籍する社会臨床心理学科1年生となりました (^^)。


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9日(土)の会場は,広島中心部の地下街「紙屋町シャレオ」の中央広場。
ICT救助隊の人たちも,フェスティバルをこんな人通りの多い場所で行うのは初めてとのこと。

難病支援を広く知ってもらうには,とにかく目立つ場所でやろう。
また,難病そのものと,それと闘っていらっしゃる患者さんの存在も広く一般に知ってもらいたい。
そういう思いで私たち実行委員会が選んだ場所です。

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私のゼミでも展示を行いました。
今回は,視線入力を得意とする企業もたくさん来ているので,私たちは視線デバイスは使わず,会場を通り過ぎようとする人たちを「へぇ~,これ何? おもしろそう」とキャッチして引き入れようと,キネクトを使ったデモを展示しました。

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初日のメインイベントは,ご自身もALSと闘っていらっしゃる日本ALS協会広島県支部長の三保浩一郎さんによる講演。

三保さんが使っているのは,(株)ユニコーンのmiyasuku EyeConSWという視線によってコミュニケーションを可能にするシステムです。画面の文字盤を見ることで,文字を入力してしゃべったり,コンピュータを操作してネットサーフィンをしたり,音楽を聴いたり,映画をみたり,ほとんど何でもすることができます。

miyasuku EyeConの開発には,視線と心の関係を研究をしている私のゼミも協力してきました。
画面のアイコンもゼミの卒業生,茂林さんの作です。

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ユーモアが随所につまった三保さんのすばらしい講演。最初は後ろの方にいた学生ボランティアが,一歩また一歩と,前に出て聞き入っている姿をみてうれしく思いました (^^)。

三保さんが言った「これがないと死んでしまう」の一言。
コミュニケーションをもたらすこの装置が,命をつなぐ人工呼吸器と同じく,自分の一部として不可欠だということを意味します。

微力ではあるけど,私たちがかかわったものが,今,患者さんの一部となって支えていることに,心が熱くなるのを感じながら講演を聞かせていただきました。


昨年,私がお会いした患者さんも「医療は病気の進行を遅らせる努力をしてくれるけど,生活を変えてはくれない。でも,視線入力によって,僕は大切な家族がいるという感覚を取り戻すことができた。」とおっしゃった。
難病と闘う患者さんのQOL(quality of life, 生活の質)を向上させるには,医療従事者だけでなく,周辺にいる我々の努力も重要な意味をもつのです。そこに心理学が活かせる!


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10日(日)は会場を東区総合福祉センターに移して,主に支援者や関係者を対象にした講習会と体験会。

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「昨年まではパソコンが使えてたけど,今年はキーボードが使えなくなって...,最近はマウスも使いにくいの...。」という患者さんのお困り事に対して,みんなが何とかしようと知恵を絞る。

そんな中,ICT救助隊が「救助隊」と呼ばれる理由がわかった。現場力がある!...すごい人たちだ! (^^)

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ICTフェスティバル in 広島,2日間の来場者はのべ 1,000人だったとのこと。

「大した仕事はないと思うけど,ボラお願いね~」と誘ったゼミ生やひよこたち。
...にもかかわらず,一部の学生は,朝8時すぎには会場に入って,夜の11時すぎになって「じゃ,また明日の朝~」...と,準備と後片付けも含めたら4日越しのとんでもなく過酷なボラとなった (^^;)。

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なのに,この笑顔だよ!

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すばらしき仲間たちに感謝!

(吉田弘司)

2017年9月 7日

フェロー合宿

8月30日,31日と1泊で,学科フェローの学生たちとの合宿を行いました。

その前に,ブログでも何度も登場しているフェロー活動について,簡単に紹介します。
フェローというのは学科で行う活動を教員と一緒にやってくれる,学科学生たちのグループです。
たとえば,9月3日に行われたオープンキャンパスの学科コーナーもフェローの学生が中心になって高校生やご家族への説明や案内をしてくれました。
また,10月21日,22日の比治山祭でも,やはりフェローが中心になって学科展示を行います。
興味のある方,お時間のある方は,よかったら見に来てください。

ところで,今回の合宿は,みろくの里にあるツネイシしまなみビレッジで行いました。
初日は研修として,来年春に行われる新入生のための交流プログラムで用いる「小道具」を作りました。

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そして,出来上がったものを使って実際にそのプログラムをみんなでやってみました。
研修といいながらも,みんな結構楽しんでいました。

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その日の夕食は,ここ何年か恒例となっているバーベキューでした。
美味しいお肉をお腹いっぱいいただきました。

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2日目は,これまた恒例のスポーツ大会!
今回はアリーナで,4つのチームに分かれてソフト・バレーボールを行いました。
みんなで汗をかいて,親睦を深めました。

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2日ともよい天気で,とても楽しい合宿でした。

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フェローたちは,毎週お昼にお弁当を持ち寄って「ランチ会」を行ったりして,ふだんから交流しています。
フェローに入ると我々教員とも接する機会が多くなり,また学科内の先輩・後輩と学年を超えて仲良くなれるのも,よいところなのではないかと思います。
学科の学生なら誰でもいつからでも自由に参加できますので,本学科に入学を考えている方は,入学したら,まずは「ランチ会」から是非参加してみてください。

(一円禎紀)

2017年9月 5日

この夏の記録(まとめ記事)

実験心理学研究室のよしだです。

広報委員である私がブログでの情報発信も積極的にやらなきゃ...と思いながらも,いつも忙しくしていて手が回らず申し訳ありません。

今日は,夏の間に撮りためた写真などを使って,学科の学生たちの活動を簡単に紹介させていただこうと思います。


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まずは...1年生

4月に私たちの仲間になった1年生も,すでに半年近くのキャンパスライフを過ごしました。

下の写真は「初年次セミナー」という授業の1コマ。何をしているところだと思いますか?

人とかかわり,人を理解し,人を支える人になるためには,対人交流のスキルが要求されます。
人と交流することで変わる自分を体験してもらおうと「対人交流プログラム」を実施しているところなのです。広い場所がないかと探して見つけた場所は学内の休憩室 (^^)。


普段はあまりやらないこと...お互いを見つめ合います。
最初は恥ずかしいけど,慣れてきたころ,自分の中で小さな変化が起きているのに気づけるかな?

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じゃんけんひとつやるときも,勝った人は全身で喜びを表現します。負けた方も全身で悔しさを表現します。

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これは「手押し相撲」をしているところ。

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手押し相撲に負けた人は,勝った人のいいところを見つけて,それを思いっきり褒めてあげます。
褒められるのってなんか気恥ずかしいけど,なんかうれしい。褒めた方も,褒められた人のうれしさが伝わってきて,ちょっとうれしくなる。そんなループが生まれます。

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全員で70人以上の活動。知らない人もいるし,最初は緊張気味だった1年生ですが...。
授業が終わった後は笑顔がたえません。


ほら,人ってかかわり合うことで変わるものでしょう?


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らくらく広場

新聞で取り上げられたことを3月にも紹介しましたが,地域づくり活動として戸坂(へさか)の街で行っている子ども食堂「らくらく広場」も継続中です。

夏休みには,特別プログラムとして,消防署の方たちに来ていただいて防災学習を行いました。


花火をするときの注意点や火遊びの危険性を学んで,消防服を着てみます。その重さに子どもたちもびっくり。

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消火器の使い方を習って,消火訓練。真夏の暑い日差しに虹がかかって,ちょっとだけ涼しくなった気がします。

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東消防署の皆様,ありがとうございました!

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その日のごはんも防災学習の延長です。社会福祉協議会から提供いただいた防災食を使ったわかめごはんを食べました。非常時に水やお湯で戻して食べられるごはんです。
普通のごはんとほとんど変わらない味に驚きました。ごちそうさまでした。

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研究室のゼミ活動

私のゼミも夏休みは大忙しで,いろいろな施設を駆け回っています。


下の写真は,8/25, 26に広島市こども療育センター(中央,西,北)が合同で開催した福祉機器展示・体験会の様子。
「ヒューマンセンシングでゲーム&コミュニケーション」と題して,障害をもつ子どももきょうだい児も一緒に遊んで笑顔になれるゲームの展示にチャレンジしました。

これ(↓)は,Kinect(キネクト)というゲーム機用のセンサを使って,子どもの身体をとらえて遊ぶゲームを試しているところ。
歩行器で訓練中の子どもたちにも大好評でした!

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ビデオはこちら(↓)です。こんな楽しいゲーム(でも実際は,認知能力や身体運動機能を評価・改善するためのツール)を私のゼミでは開発しています。


また,重度の重複障害をもつ子どもでも,眼球運動がしっかりしていれば,それをとらえて遊ぶゲームは作れます。

こちら(↓)は,視線で遊ぶシューティングゲームをしているところ。
ゼミで作ったゲームもありますが,この日は派手な演出がすばらしい島根大学総合理工学研究科の伊藤史人先生からいただいたゲームを使っています。

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ゲームで遊ぶ子どもさんの姿に「うちの子もいろいろできるかも...」とおっしゃってくれたお父さま・お母さまの言葉に,私たちも勇気づけられました。

子どもというもの,遊びを通して成長する力をもっています。また,遊びを楽しいと思うことで,この世の中が楽しいところだと感じて育ってくれます。
私の研究室では,障害児を含めて子どもたちを笑顔にする遊びや教材をつくれないかと考えています。また,それらを使って,子どもの成長発達を支援しようとしています。

でも,こんな活動を通していつも感じるのは,子どもたちやご家族の笑顔に成長させてもらっている私自身,そして学生たちの姿...。
この希望のループが,私たちからも可能性を引き出してくれる。...人間ってすごい!


8/19-20に京都国際会館で開催された日本小児看護学会では,京都大学医学研究科の鈴木真知子先生に声をかけていただいて,私たちがやっている活動などを紹介するテーマセッションを開いてきました。

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鈴木先生の研究室では,超重症児の子育てを支えるための在宅療養支援を研究されており,視線を使って学べる教材を開発されています。

ここで開発された「まなぶ はじめてのひらがな 移植版」には,なんと,うちのゼミ生たちが卒論研究で使った「モグラたたき」プログラムの改良版が収録されたんですよ。

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学生たちと楽しみながらも苦労した成果が,時を超えてまた誰かの目に留まって採用されて,人の役に立つなんて...今年の私の自慢のひとつです!(昨年の名古屋でトヨタ・NTTと並んでゼミ展をした吉田ゼミ,今度はベネッセと並んでる!? ^^;)。


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人と社会に役立つために

そんなこんなで夏休みの間もあちらこちらに飛び回っている私たちです。今週も,明日は市の二葉園で比較的重度の障害をもつ幼児の視線を調べて心理発達を評価・支援する試みを,金曜には近所の高齢者施設,神田山長生園ふれんどで利用者の皆さんに協力を得ながら認知症予防につながる脳トレゲームの開発実験を行います。

また,週末の9/9(土)は広島市中心部の紙屋町シャレオの中央広場で,翌9/10(日)は東区総合福祉センターで開催される「ICTフェスティバルin広島」に参加します。

ICT_fes_2017.jpg(←クリックするとPDFでパンフレットが開きます)

"ICT"は,"Information and Communication Technology"の略で,情報コミュニケーション技術のことです。
私たちの回りにはパソコンやスマホなどたくさんの情報機器がありますが,それを上手に使うと,たとえば気管切開して話すことができない難病患者さんや障害児者の方にコミュニケーションの機会をもたらすことも可能になります。

ICTフェスティバルは,そういったテクノロジーとそれを使っていらっしゃる難病患者さん,障害者さんを広く一般の方たちに紹介し(土曜のシャレオ会場),難病支援・障害者支援に取り組む人たちや関係者の方たちにも実際に体験し学んでもらおう(日曜の福祉センター会場)と企画したものです。

主催は東京で難病患者さんや障害者さんの支援を行っているNPO「ICT救助隊」なのですが,広島で障害児者を支援している"miyasuku"(「みやすく」は広島弁で「簡単・容易」という意味)で実行委員会を構成して準備を進めてきました。

miyasukuのメンバーは,(株)ユニコーン,(社福)交響,(社福)柏学園,そして比治山大学の私のゼミや長崎県立大の共同研究者のグループなどからなります。

下は先週開いた本番前最後の実行委員会の様子。(社福)交響(きつつき共同作業所)は広島駅北口近くに「SOAR(ソアー)」というパン屋さんをやっていますので,この夜の会議には美味しいパンを差し入れてもらいました(おいしかったよね~ > 学生たち)。

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お近くに来られる予定があったら,ぜひお立ち寄りください。土曜は広島市街中心部ですし,日曜の東区福祉センターも広島駅から歩いてすぐの場所です。

私のゼミの学生たちと,ボランティアサークル「ひよこ」の学生たちがボランティアとして参加します。もちろん私のゼミの展示もあります。


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最後に

今,心理学に関しては,来週施行される国家資格「公認心理師」法が大きな話題となっています。
本学も来年4月から本格的に公認心理師に対応した体制に教育組織と授業科目を整備することが決まり,その準備に教員全員奔走しています。


心理の資格といえば,本学の大学院も対応している「臨床心理士」という資格がよく知られています(本学大学院は公認心理師と臨床心理士の両方の受験資格を取得できます)。

この2つの資格はどう違うのでしょうか?
臨床心理士が民間の資格であるのに対し,公認心理師は国家資格...というのがよく聞く話ですが,私はもうひとつ,違った見方をしています。

心理学はたくさんの専門領域からなる学問です。臨床心理士という資格は,たくさんの領域の中のひとつである臨床心理学が出す資格です。ですから,実験心理学や知覚・認知心理学にベースを置く私にとっては関係のない資格でした。
それに対して,公認心理師は,心理学という学問全体がかかわる資格となります。臨床心理学の外にいる私たちにとって,この差は大きいのです。


私は高校に出向いて授業をすることが多いので,高校生と話す機会もよくあるのですが,心理学といえば「カウンセラー」というイメージが強くあるのを感じます。
でも,人を支援するのに使える方法はカウンセリングだけではありません。

心理学という極めて幅広い領域にわたる学問を学んで,いろいろな視点から人と社会のために役に立てる人材を育てたい。また,社会の現場で実践力となるさまざまなスキルを身につけてほしい。...夢は膨らみます。


今年,ボランティアサークル「ひよこ」に,なんと35人もの新入部員が来てくれました。そのうち16人は心理の1年生です。頼もしい!
夏休み中は授業がないので,この夏,何人かは私たちが施設でやっている活動にも参加してくれました。


4年間の大学生活の中で,学生たちにはいろんな経験をしてもらって,現場力のある人に育ってほしい。...そう願ってやみません。

誰もが最初は「ひよこ」です。...でも,ひよこだからこそ大きな成長の可能性を秘めている!


一緒にがんばりましょう! (^_^)

(吉田弘司)

2017年8月14日

広島大学保健管理センターへ見学実習に行ってきました

 大学院では,学外実習がいろいろあります。M1では,県西部こども家庭センター,広島大学保健管理センター,呉市広町滞日外国人のための日本語教室,比治山中・高校学習サポート教室,M2では,総合病院の広島西医療センター,精神科専門病院の児玉病院などがあります。

 今回は,8月10日(木)に実施した広島大学保健管理センターカウンセリング部門及びピアサポートルーム(PSR)の見学実習の様子を報告します。

 M1生7名は,本学か,JRやバスを乗り継いで1時間かけて広島大学東広島キャンパスを訪ねました。保健管理センターは,横1km×縦2kmのとても広いキャンパスのほぼ中央に位置しています。見学実習は,カウンセリング部門長の磯部典子准教授,ピアサポートルーム室長の黄正国講師(いずれも臨床心理士),それにメンタルヘルス部門長の岡本百合准教授(精神科医)の指導のもとで行われました。まず,カウンセリング部門とメンタルヘルス部門の施設案内をしてもらいました。学生さんが気軽に利用できるだけでなく,利用学生さんのプライバシーや安全をしっかり守るための細やかな配慮がいくつもなされていました。次に,PSRの中に入り,ピアアドバイザー(PA)の院生さん,ピアサポーター(PS)の学部生さんのお二人に,PSRの施設や組織や活動について説明してもらいました。また,本学のPSセミナーにもおいでいただいた専門アドバイザー(専A)の石田貴洋先生から,PSRの新企画「おしゃべり交流会」などのお話もしてもらいました。その後,全員でサイコリトリート室(集団療法室))に移動し,新たにPAの院生さん2名も加わり,4名対7名の学生同士の交流セッションが始まりました(写真1参照1)。全員が自己紹介した後,本学M1生が質問し,広大の学生さんがひとつひとつの質問に丁寧にしかも自分の考えを明確にして答えてくれました。このようなPS,PA,専Aの皆さんとの交流は,本学のM1の皆さんにはとても新鮮で刺激的だったようです。この交流セッションでは,紅茶とアイスクリームのおもてなしもあり,心がとても和みました。食べながら飲みながら話すのが,PSRの特徴でもあるようです。

20170814_01.jpg 写真1


 見学実習の帰途に,本学の教員の多くが学んだ教育学研究科心理学教室を訪問し,そのカデミックで重厚な雰囲気を少し味わい,玄関前で記念写真を撮りました(写真2参照)。 最後に,「酒祭り」で有名なJR西条駅前酒蔵通りへ向かい,元祖美酒鍋のお店で見学実習の疲れをいやすとともに,酒都西条の雰囲気を少しだけ味わいました。

20170814_02.jpg 写真2


 学外施設の見学実習は,そこで働いている臨床心理士の方々の仕事ぶりを見学するのが主なねらいですが,その施設の全体像,さらにはその施設を取り巻く地域についても理解を深めることも大切です。その意味で,今回の見学実習は,M1の皆さんに多くの学びがありました。ご協力いただいた広島大学の皆さんに深く感謝し,報告を終わります。

(兒玉 憲一)

2017年6月10日

第1回オープンキャンパス

6/4(日)には今年度初めてのオープンキャンパスが開催されました。

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7号館で行われる学科の全体会では,毎回異なる教員による模擬授業が行われます。
今回は佐々木美保講師の担当で,テーマは「心のつぶやきとメンタルヘルスの関係」でした。

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学科コーナーでは,フェローの学生たちが高校生のみなさんを迎えます。

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学生が主体となって心理学の魅力を伝えるのが,社会臨床心理学科のオープンキャンパス。
教員の目で見るとちょっと心もとないけど...見守ります(笑)。がんばれ~!

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こちらは,ヒューマンセンシングを応用した人の身体運動解析のデモンストレーション。今年初めての展示です。
自分がミクミクダンスのキャラクタになって画面の中に現れるという楽しい体験。
これからの時代,機械認識によって人の行動を観察したり,記録・分析することが可能です。そんな新時代に向けて私たちの学科で開発している技術の展示です。

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生理実験システムも今年は新しい装置に変わりました。
障害児施設などのフィールドで,脳波や心拍,体温,呼吸,筋電,皮膚電気反応などの計測が可能な小型のシステムです。

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カウンセリング経験の豊富な臨床心理士教員とのおしゃべりも好評でした。楽しそうですね (^^)。

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次回,7月のオープンキャンパスは7/9(日)の開催です。さらに8月以降は,8/4(金),8/5(土),9/3(日)と続きます。


今年いよいよ施行される国家資格「公認心理師」に関する最新情報と本学の対応状況や,流行りのバーチャルリアリティがもたらす心理体験など,たくさんの話題を用意して,学科の教員・学生一同,皆さまのご来場をお待ちしております。

(吉田弘司)

2017年5月24日

修士論文第1回中間発表会が開催されました

 5月17日に,大学院臨床心理学専攻2年生の修士論文第1回中間発表会が開催されました。これは,本格的な調査や実験に入る直前に,各研究の研究目的や研究方法を専攻の教員と学生全員で検討することがねらいです。当日は,各研究について,パワーポイントのスライドを示しながら口頭発表が10分間,質疑が10分間行われました。これが終わると,本格的な研究の時期に入ります。10月に開催される第2回中間発表会では,すでに収集された調査や実験のデータの概要が示され,それをどう分析整理し考察するかが検討されます。

 当日発表された修士論文の題目は,以下の通りでした(発表順)。「大学生の援助要請スタイルと学校適応感との関連―悩みの領域別,援助要請対象者の性別の差異の比較―」,「中年期女性の化粧行動による心理的効果」,「大学生対象のソーシャルスキル・トレーニングがシャイネスの変容に及ぼす影響」,「青年の認知する母親と父親の養育態度が過剰適応に及ぼす影響―発達段階ごとの両親の養育態度に着目して―」,「友人への感謝表明が精神的健康に及ぼす影響」,「ひきこもり親和性と援助要請スタイルおよび評価懸念との関連」,「高齢者の不適応行動の減少及び施設介護職員の負担軽減に対する効果的な介入の検討」。臨床心理士資格試験を受験するためには,修士論文は臨床心理学的研究であることが求められています。ただ,臨床心理学的と言っても,上記のようにかなり幅広いことがわかります。

 学部生の皆さんには,院生から質問紙調査や実験への協力依頼があると思います。その際には,これも心理学の大切な勉強のひとつと思って,ご協力のほどをよろしくお願いします。

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(兒玉 憲一)

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